竹之内先生は、2015年からreclean 24/7のパルス式超音波(従来の連続式超音波の2倍の出力電圧)の効果検証、毛先の改良に携わってきた共同開発者。近くで進化を見守り続けてきたからこそ分かる、reclean 24/7の魅力やオススメの使い方を教えていただきました。
歯磨きでは、歯と歯茎の境目にブラシを当てるのがポイントですが、力いっぱい音を立てて磨く必要はなく、やさしく当てるだけ。その通常の歯磨きに超音波をプラスすることで、これまで以上の歯磨きの効果に加えて、デリケートな歯肉や舌などを含む、お口のケアが期待できます。
こうした歯磨きを後押しするのが、reclean 24/7のパルス超音波です。その効果を明らかにするために、先ずは歯肉への影響、プラーク(歯垢・細菌など)の除去効果を検証しました。
一般に近い状態で検証するために、入学したばかりの歯科衛生士専門学校の学生約30人を対象に、超音波+音波モード、超音波のみのモード、電源オフのモードの3パターンでの歯磨きの効果を比較したところ、超音波が出ている歯ブラシを使った方が歯肉の健康が期待できるというデータが得られたのです。
次に毛先に関してですが、最初のプロトタイプを見せていただいたときに、指で触ったときの毛先のテンションやフィットする感じがまるでなく、超音波歯ブラシという最先端の歯ブラシには相応しくありませんでした。
その毛先を見直すために、新たに4種類の歯ブラシを作成し、人工プラークを塗った模型の歯に術者磨きをすることで、使い心地やプラーク除去効果を確認しながら、毛先のテーパード(毛先の尖り)具合や配列などを改良していきました。
当初はフラットのみの毛先でしたが、最終的にたどり着いた形状は、フラットとテーパードをバランスよく取り入れ2種類の段差をつけたもの。これによって、歯にやさしく当てるだけで歯と歯の間に踊るように入り込むようになりました。
そして、reclean 24/7専用の毛先を用いたブラッシングでは、旧型recleanの毛先と比べて歯垢除去力20%アップを果たしたのです。
音波振動を使えば、歯肉へのアプローチやプラークの除去などが短時間にできたり、歯磨き後に爽快感が得られるといった、いいところ尽くしです。ただし、使い方が誤っていたり使い過ぎたりすれば、デメリットにつながるとも考えています。
例えば、酸度の高いワインを飲んだ後や炭酸飲料を飲みながら食事をした後は、お口の中が酸性になっているので気をつけたいところ。歯は酸にとても弱いため、この状態で研磨剤配合の歯磨剤を使いながら激しい音波振動で磨いてしまうと、歯は削られます。
酸度の高い飲み物や食べ物を口にした後は、食後30分は空けてから歯磨きするのが望ましいですが、難しい場合には、超音波モードで磨いてあげれば、ダメージを軽減させながら効率のよい歯磨きになると思います。
電動歯ブラシでの歯磨きは、歯をきれいにするだけではなく唾液の分泌を促してくれます。これは、お口をきれいに保つうえで大変重要です。日頃からたくさんの唾液を出せている方は、むし歯にもなりづらく、口の中がきれいだと言えます。しかし残念なことに、加齢に伴い唾液の量は減ってしまうため意識して増やさなければなりません。
reclean 24/7で歯磨きをしながら、唾液腺を刺激することも意識してもらうと良いと思います。ほっぺたをグーッと引っ張りながら上顎付近にある唾液腺を刺激すると、唾液がブワッと出てきます。日々、唾液腺を刺激し続けることで、いつまでも口の中に唾液の潤いを保つことが期待できます。
これまでreclean 24/7の研究に携わってきた中で感じたことは、超音波はプラーク(歯垢)除去のためだけではなく、長期的なお口のケアに相応しいものだということです。
reclean 24/7は、すべての世代、どのライフステージにおいても使える歯ブラシです。また、働き盛りで歯周病になりがちな30代、40代、50代、このあたりの方たちが使うことで、基本的な歯磨きはもちろん歯肉や舌へのアプローチも期待できます。
私たち歯科衛生士は、みなさんのお口の状態に合った歯磨き指導や歯ブラシの選び方をアドバイスできます。お口の状態や歯の磨き方の癖などは、どうしても個人差が出るところ。お悩みがある場合には、お近くの歯科医院で相談や検診を受けましょう。